毎日変わる金の価格。ニュースで見る数字と、実際に売るときの数字は別物です。相場表の読み方を整理します。
「金が過去最高値」というニュースを見て、手元のネックレスがいくらになるのか気になった。そんなご相談をよくいただきます。
ただ、報道される数字と、実際にお売りいただくときの数字は、意味が違います。当店が掲載している相場表を例に、読み方を整理します。
相場表には2つの価格が並んでいる
田中貴金属工業株式会社をはじめとする地金商は、毎営業日に「店頭小売価格」と「店頭買取価格」の2つを公表しています。
- 店頭小売価格
- その地金商から金を買うときの価格です。1グラムあたりで表示されます。
- 店頭買取価格
- その地金商へ金を売るときの価格です。小売価格より数百円ほど低く設定されています。
ニュースで「金が1グラム◯◯円を突破」と報じられるとき、多くは小売価格のほうです。売却を考えている方が目安にすべきなのは、買取価格の欄になります。
「前日比」は方向を見るための数字
相場表には前日比が併記されています。プラスなら前営業日より上がり、マイナスなら下がったということです。
金の価格は、海外市場(ロンドン、ニューヨーク)の動きと、円相場の両方で決まります。海外で金が横ばいでも、円安が進めば国内価格は上がります。逆に海外で上がっても、円高が進めば国内価格は伸びません。
前日比だけを見て「上がり続けている」と判断せず、数週間単位の流れで見ていただくのが実際的です。
相場は1日のうちに変わることがある
国内の店頭価格は、営業日の朝に公表され、正午過ぎに改定されるのが通例です。海外市場や為替に大きな変動があった日は、同じ日のうちに複数回変更されることもあります。
土曜・日曜・祝日は公表がありません。この期間に海外市場が動いていても国内価格には反映されず、翌営業日の朝にまとめて反映されます。連休明けに価格が大きく動いて見えるのはこのためです。
実際の査定額は相場そのままにはならない
ここが最も誤解の多いところです。相場表の価格は、純度99.99%の地金(インゴット)を対象とした価格です。
お手持ちのアクセサリーの多くはK18(純度75%)やK14(同58.5%)で、純金ではありません。K18のネックレスであれば、重量に対して金として評価できるのは75%分ということになります。
さらに、石が留められている場合は、その重量を差し引く必要があります。製品を溶かして地金に戻す工程の費用もかかります。
つまり、地金の相場価格は「上限の目安」であって、そのままの単価で計算されるものではありません。
そのため当店では、地金の相場ではなく、K24・K18・Pt900といった品位ごとの買取価格をそのまま掲載しています。
お手持ちの刻印に対応する行をご覧いただければ、1グラムあたりいくらになるかが分かります。グラム数を入れて概算を出せる計算ツールもご用意しています。
ただし、掲載しているのはあくまで参考価格です。石が留められている製品は石の重量を差し引きますし、状態や付属品によっても変わります。最終的な金額は、現物を拝見したうえでご提示いたします。
売り時をどう考えるか
相場は毎日動くため、いつが底でいつが天井かは後になってしか分かりません。ただ、次のような場合はご相談いただく価値があります。
- 数年前に購入・譲り受けたまま、一度も価格を確認していない
- 壊れたまま何年も引き出しに入っている
- 相続や整理で、使う予定のないものがまとまって出てきた
査定は無料ですので、金額を聞いたうえでお持ち帰りいただいて構いません。まずは現在の価値を知るところから始めていただければと思います。



